Nobukazu WAKABAYASHI

システム情報

 助教授 若林伸和 

Nobukazu WAKABAYASHI 

1965年生まれ 

情報システムとシステム情報

 私の研究分野は“情報システムの設計と運用”です。そして、所属はシステム 情報 講座です。「情報システム」と「システム情報」は、どう違うのでしょうか。 または、同じことを意味しているのでしょうか。

 あえてこの2つの言葉を区別するならば、「情報システム」は、文字通り“情 報のシステム”、また「システム情報」は“システムの情報”であると私は考え ています。別にふざけているわけではありません。

 もう少し詳しく言うと、「情報システム」は、情報処理を中心とし、通信など 様々な技術との組み合わせにより実現されるあらゆる種類のシステムと言えます。 たとえば、単体のコンピュータシステムや数値計算を中心とした情報処理システ ムばかりでなく、銀行のオンラインシステムや最近流行のインターネットなども 情報システムの例としてイメージされるでしょう。

 一方、「システム情報」は、情報システムに限らず、一般に“システム”を設 計、構築、運用、評価する際に必要となる様々な情報処理の技術や手法を意味す る言葉だと考えられます。たとえば、情報システムを対象とした場合には、デー タベースやコンピュータネットワークの技術が鍵となるでしょうし、機械システ ムを対象とすれば、強度計算のための有限要素法などの手法、また、経済を1つ の社会システムとしてとらえた場合は、線形計画法や最適化技法などは有用なシ ステム評価の手法となります。

コンピュータの研究

 「情報システム」にせよ、「システム情報」にせよ、キーとなる要素は“コン ピ ュータ”だということは明らかです。コンピュータに関する研究を分類すると き“計算機構成法の研究”と“計算機利用法の研究”に大別する見方があります。

 私は、このうち後者の計算機利用法の一分野として、情報システムの構築を取 り上げ、具体的には、/値制御(NC)工作システムの高度化と、∩デ自動航行 システム構築のための要素技術開発、の2つを中心に、その設計と開発について 取り扱ってきました。この2つのテーマでは、対象や利用の形態は異なるものの、 画像処理技術やパターン認識の手法をシステム情報技術として共通に利用してい ます。また、研究アプローチとしては、このような実際的なテーマに対して、単 に手法の提案にとどまらず、プロトタイプシステムの開発に重点をおいています。

 この他、私は大規模情報システムの運用の事例として、国内における今日のイ ンターネット発展の基礎となった実験的コンピュータネットワークであるJUNETの 1サイトの管理・運用を手始めに、この約10年間、ネットワーク技術者として 実際のシステム運用にも携わってきました。

育成したい人材

 研究室では、このような私の経験をもとにした考え方や要素技術・手法、そし てこれまで私が修得に努めてきた技術を、最大限に伝えていきたいと考えていま す。

 すなわち、単に手法を知識として持っているだけということではなく、それを いかに実際のシステム構築に結びつけるかを、先に述べたテーマに限らず、具体 的な情報システムの事例を通じて、システム情報技術を身につけた人材を育成し たいと考えています。そのような技術者を目指す人が,我々の研究室を志望して くれることを期待しています。


システム工学科案内冊子「 Hello, Systems Engineering! 」,1996.


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